バックナンバー

 

 


『新 ・ こ れ が 本 物 の N L P だ ! 』バナー



Creativity Enhancement Ltd.
#164: 2010.10.20

『新 ・ こ れ が 本 物 の N L P だ ! 』

************************************************************************
NLP四天王(グリンダー、バンドラー、ディルツ、ディロージャ)から正式トレーニング
を受け、現在NLP資格コース開講中の著者が、最先端コミュニケーション心理学/
実用心理学のNLPについて情報を多角的に発信します。
************************************************************************
 

北岡新 NLP FAQ、その四十九』


(本ページは、メルマガ「これが本物の NLP だ!」第 164 号の抜粋ページです。)

B 北岡新 NLP FAQ、その四十九

Q109 (164): 今開講中の、先生の最後の「フルタイム開催」のマスター プラクティショナー コースについてコメントしていただけますか?

A109 (164): 本コースは、先週末で第 3 モジュールまで終了しています。2 週間前に開講された第 2 モジュールでは、ミルトン H エリクソンを NLP 共同創始者がモデリングすることで明示化した「ミルトン モデル」が完全習得されました。

第 2 モジュールでは、ワーク参加者に実際に、20 世紀の催眠療法の最高権威とされているエリクソンの肉声を聞いていただき、NLP の「ミルトンモデル」の観点からエリクソン自身の誘導法を完全分析するという、世界的にも他に類を見ないのでは、と思っている北岡の「自信作」のワークになっています。

この 2 日間の「ミルトン モデル ワーク」と、12 月 4 日、5 日、11 日、12 日に汐留ホテルヴィラフォンテーヌで開催されるメタカルチャーワーク「無意識から超意識へ:二元論脱却のための脱催眠法」の後半 2 日間はかなり重複していますので、このような無意識/催眠ワークに興味のある方には、メタカルチャーワークへの参加を強くお勧めします。

ちなみに、本コースは私のフルタイム開催としては最後のコースになりますので、一部の方の「特別中途編入参加」も認めさせていただいています。その内のお一人は、第 2 モジュールから参加されましたが、今まで私のワークに本格的に触れたことがなかったので、また特に第 2 モジュールは深い深層心理を扱う無意識ワークだったので、2 日間驚きの連続で、「頭がプチプチし続けた」 (ちなみに、ジョン グリンダー氏によれば、これは、「ノウナッシングステート」に入って、無意識が活性化している (= シナプスの包括的発火が起こっている) 兆候なのですが) そうです。さらには、モジュール終了後第 3 モジュールまでの間に非常に高い高熱を出されたそうです。今は健康に戻られたようでしたが、ご自身も示唆されていたように、私も、これは「知恵熱」だったと理解しています。

その方は、第 3 モジュールのワークについても、私の言葉のほぼ一字一句に反応されて、驚き続けていらっしゃるようでした。このことについては、私は、「私のワークを初めて受けられた方は、自分の世界地図が『崩壊』するような大衝撃を受けられる傾向にあると思いますが、コースのような状況ではだんだん私のワークに慣れてきて、当初の衝撃を忘れられる場合もあるのかもしれません。ですので、(他の参加者の方が慣れてしまっているかもしない) 同じワークの場で、このような新鮮な感想をいただくことは、改めて、自分が質の高いワークを継続できていることの裏付けともなりますので、非常にうれしいことです。ちなみに、私は、内面的には、このような『ハイな状態 (= 人生の一瞬一瞬が、いわば驚きの連続である状態)』を 24 時間継続し続けていると言えるのですが」といった意味の発言をさせていただきました。

第 3 モジュールで紹介された演習の中に、他の人の「天才性」を「左脳的」にモデリングする「ストラテジーの引き出し」演習がありました。コース参加者には、小グループになって、お互いに「個人的天才性」を相互モデリングしていただきました。

NLP で言う「ストラテジー」とは、ある個人の内的経験の最小基本構成要素がどのような順序で推移するか、その順序を意味していて、コンピュータ用語の「プログラミング」とほぼ等価です。

たとえば、ある人がまず外的状況の重要な要素を見て (Ve)、その状況または要素に対して、「どのように機能しているのだろうか?」、「状況にどういうリソースが必要だろうか?」というふうに独り言を言います (Adi)。その後、自分の各独り言について自分のフィーリングを確認します (Ki)。もしフィーリングがネガティブ (「-」)であれば、再度外的状況を見て、自分の独り言とそれについての自分のフィーリングを再確認する、といった具合に、人の「思考の流れ」を 4T の要素を使って明示化するのが、「ストラテジーの引き出し」の手順です。

私が知るかぎり、ストラテジーを、表出体系を使いながら明示的に表記しようとした試みは、1980 年出版の、グリンダー、バンドラー、ディルツ、ディロージャ共著『神経言語プログラミング、第一巻』 (この書が、「NLP 四天王」全員の唯一の共著本です。さらに、この書で明示的に初めて「NLP」という語が使われ始めました) で初めてなされました。また、この書で、ストラテジーの表記法がほぼ完成していると言っても過言ではありません。

私にとっては、この表記法が魚の骨で、その骨を肉付けするのがサブモダリティですが、これらの縦軸と横軸を明示化することを通じて、たとえば、パブリック スピーカーの講演のうまさ、いつもポジティブでいられる人の動機付け、芸術家の創造性の生み出し方、外国語が上手な人のその言語の駆使のし方等だけでなく、スポーツ選手のピーク パフォーマンスの出し方、天才と呼ばれている人の頭の使い方までも、公式化して、他の人が短時間でその方法をモデリングできると、確信しています。

なお、この「ストラテジー + サブモダリティ」を使ったモデリングは、グリンダー氏によれば、左脳的、分析的モデリングで、本来の、右脳的、直感的モデリングである「ノウナッシングステート モデリング」から見れば、「邪道」となります。

ただ、この第 3 モジュールの参加者の「ストラテジーの引き出し」演習を見ているかぎり、左脳的、分析モデリングをしていても、モデリング対象に対しては、それとなく自然にある程度の「ノウナッシングステート モデリング」もできていたようで、演習後の質疑応答の際に、私は、「普通、NEW コード NLP 的な無意識、催眠ワークに熟知せずにいきなりストラテジー モデリングをした場合、たぶん、その結果は机上の空論にとどまってしまうと思います。ただ、皆さんの場合は、すでにかなりの NEW コード NLP ワークをされてきているので、左脳的、分析的モデリングをされたとしても、その中にはどうしてもノウナッシングステート モデリングの要素が入ってくるのだということが、今再確認できました。今まで私は、左脳的、分析的モデリングと右脳的、直感的モデリングは常に相互矛盾して相互排他性があると思ってきていましたが、『シームレスな両脳的モデリング』も可能なことが再確認することができました」という意味の発言をさせていただきました。

なお、演習後、参加者のお一人が、「社会的天才ではなく、我々レベルの人々の相互モデリングも充分興味深いし、ためになるので、そのような参加者どうしの相互モデリングを行うワークショップがあってもいいですね」とおっしゃったので、私も同意させていただきました。このような参加者相互モデリングを「個人的天才になるための必要条件」ワークショップ シリーズの一環として開催するというアイデアもおもしろいかもしれません。



以上、今号のメルマガはいかかでしたでしょうか?

ご質問やご意見がございましたら、忌憚なく magazine@creativity.co.uk までお寄せください。

「北岡泰典ドットコム」サイトが開設されました。
http://www.kitaokataiten.com/

このメルマガの過去の号を以下のサイトで読むことができます。 http://www.creativity.co.uk/creativity/jp/magazine/

このメルマガ最新号の内容を英語で以下のサイトで読むこともできます。 http://www.creativity.co.uk/creativity/magazine/

本誌の無断転載は禁止されています。
(c) Copyright 2010, Creativity Enhancement Ltd / Taiten Kitaoka. All rights reserved.