悟り

「悟り」という概念は、いろいろな形で定義することが可能で、中には非常に難解な定義もありますが、著者が好む最も単純な定義は、「人間存在にとってただ一つ根源的な問いである『Who am I? (私は誰か?)』の問いが (形而上的または哲学的にではなく) 経験的に答えられた時に人間が達成する意識状態」というものです。

この問題に関して、著者は、ラーマクリシュナの高弟のヴィーヴェッカナンダが「ラージャヨガ」で述べた次の立場に同意します。

「精神は、その一つ一つが潜在的には神だ。
目的は、外部と内部の自然をコントロールすることにより、この神性を顕在化することにある。
このことを、日常の仕事、崇拝、サイキックコントロール、哲学 (*) のうちの一つ、二つ以上、またはこれらすべてを通じて行うがよい。そして自由になるのだ。
これが宗教のすべてだ。教義、教条、儀式、経典、寺院、形態等は、二次的な枝葉末節以外の何ものでもない。」

注意 (*) : これらの 4 つの手段に関しては、「 4 つのヨガ」のページを参照してください。

「Who am I?」を知るということは、Guhen 式体系では、私たち内部のサムスカーラ (または NLP 用語で言うアンカーリング) のプロセス全体を知ることに等しいと見なすことが可能です。著者は、私たちは、この内的な普遍的プロセスを知るとき、森羅万象すべてを知ることになり、デルフィーの神託の「汝自身を知れ」が答えられることになる、と主張します。同様に、私たちは、古代インドの賢人が「業 (カルマ)」または「輪廻」のような概念で意味したことを知ることができるようになります。

より実用的な意味では、サムスカーラのプロセスを知り、コントロールすることに関しては、NLP テクニックの「アンカーリング」が卓越したツールです。「TD サーチ」、「4 タップル」のような他の非常に効果的な NLP モデルと組み合わされると、このテクニックは、「Who am I?」の問いについて瞑想する瞑想者にとって非常にパワフルなものになります。

最後に、古代インドの概念である「5 つの鞘」も、この唯一の根源的な問いへの答えを知ろうと努める瞑想者にとって非常に役立つことでしょう。端的に言えば、真の自己は、肉体、活力、マインド、知性、至福のいずれでもなく、これら 5 つのレベルの意識すべてを統合し、かつ超越した何かです。